スペイン女性の名前はみんな聖母マリア様!?(1960年代〜2016年までの統計)

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ツアーでバスの運転手さんを紹介すると、

「昨日もその前もホセさんだった」

「3日間ずっとアントニオさんだった」

とお客様に言われることがたびたびあります。

 

 

スペインは聖人の名前が多く、名前にバリエーションがないんです。

しかもお父さんやおじいちゃんの名前を息子につける人もいるので、家族で同じ名前。紛らわしいものです

 

広場でホセー!と呼びかけると、大勢が振り向くという話もあります。

 

さすがに新生児は変わってきまして、古い名前は少ないと思っていましたが、2016年の調査で驚きました。

 

 

 

 

 

 

(2016年住民票別で調査。県別。新聞20 minutosより)

 

各県で一番多い名前を出したところ、

マリアか、

マリア・デル・カルメンか、

マリア・デル・ピラール。

 

つまり、ほとんどマリアが入っていますね。

いまだに聖母様が独り勝ちなんですね!

 

長寿国スペインでは昔の世代も長生きです。

名前が変わってきたのは近年のことなので、マリアはまだいっぱいいるんですね。

 

ところで、スペインはマリアが多すぎて紛らわしいので、マリア+なんちゃら、と複合名前にする場合があります。

マリア・クリスティーナ、マリア・テレサ、マリア・アンヘル、マリア・ホセなど。

 

2016年、28県で1位だったマリア・デル・カルメンはその複合タイプにあたります。

 

おもしろいのでさらに調査してみました。1960年です。

 

Sobrehistoria.com より

 

 

昔のスペインはほとんどがマリア・カルメン

カタルーニャはモンセラ(モンセラット)の圧勝。

黒い聖母マリア像のある修道院のある象徴的な山モンセラにちなんだ名前。有名なオペラ歌手のモンセラ・カバリェーがいましたね。

 

アラゴン州はサラゴサの聖母ピラール教会信仰があるので、ピラール。

 

つまり、昔も結局、マリア様圧勝は変わらず!!!!

もっと地元の聖母マリアの名前をつけていた、というだけですね。

 

 

ムルシア県だけはホセファ。調べたところ、見つけられたのは1896年に夫を毒殺した疑いで処刑された女性だけです。幼い子供が二人いたので、ムルシア中で恩赦を求める声があがる騒ぎになりましたが、公開処刑されました。これはスペイン最後の公開処刑となりました。彼女にちなんでなのかわかりませんが、地元では代々ホセファと名付けた人が多いのですね。

 

 

 

話は現代に戻りますが、1970年。

 

 スペインはフランコ独裁政権の最中です。その終わりの頃。

北部を中心に名前にバリエーションが出てきました。南の方は変わらず、保守的!?

たしかに南の方が宗教心が今でも強いです。

 

 

 

1980年。

 

フランコ独裁政権が終わりました。民主主義国ですが、社会党が長らく第一党となる時代。

 

バリエーションがさらに広がり、とうとうスペインでトップの名前はラウラとなりました。

その他、クリスティーナ、ルシアも。

 

 

「エル・ロシーオの巡礼」で有名なウエルバ県とその隣のセビリア県はロシオがトップです。

北部バスク地方はばバスク語の名前が出てきました。

 

 

 

お次は1990年。

 

 

1992年にはバルセロナでオリンピック。セビリーリャで万博を開催した頃です。

 

再びマリアが返り咲き!?

スペインは長いフランコ独裁政権の間に、思考回路が保守的で、男性優位主義、宗教的になったとされます。

 

例えば、女性の権利を失ったため、実際に男性たちが(子供も含めて)女性を下に見る傾向ができたともいうんです

 

90年代にはその傾向は収まってきたでしょうけれど、フランコ政権時代を生きた人も多く、マリア様が再びカムバックにはこの宗教・保守的な思考が表れているのかもしれません。(勝手な私の分析です)

 

Sobrehistoria.com より

 

2000年北。半分はルシア。南半分はマリア。カタルーニャ州はバリエーションがあります(ジュリア、パウラ、マリア)。

 

 

そして冒頭の2016年の地図に戻りますが、マリア様がこんなに多いことに衝撃ですね。

でもマリアが多いといっても、割合は全然昔とは違うはず。今はバリエーションが出てきてるので。

 

 

 

 

ちなみに、新生児は全然違います。

 

これは2015年の新生児の名前調査です。(20minutos)

 

 

県別では図が見つからず、これは州別です。

今はルシアが大人気なんですね。カタルーニャ、バスク、ガリシア、モロッコ領の近くは独自の名前ですね。

 

驚いたのはアンダルシア州とカスティーリャ・イ・ラマンチャ州。いまだに、新生児でもマリアが一番多いのですね!

愛され続けている名前です。

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